シガラミ

風笑い空歌う そんな季節がもうすぐそこに

立ち止まること忘れていた僕もなぜか足を止めて

ふり返ればささやかな優しさとか

今思えばあの出会いあの言葉

中合わせで僕を支えてくれてた

もしかしたらそれは立場とか立前とか

僕に分からないような事なのかも

それでも僕はきっと いくつものシガラミに

包まれて守られて生きている

ありがとう…

 

 ウエンツ瑛士さんと小池徹平さん2人から成るWaT の”Answer”の歌詞(一部)です。

初めて聴いた時から、やさしく寄り添ってくれるような曲で好きだったんですが、今もふとした瞬間に自ずと頭の中に流れてきて、いつも励まされる曲です。

むしろ、自分が年齢を重ねるにつれて、歌詞の言葉の重みが増すというか、

より自身の深くまで沁みるようになりました。

「いくつものシガラミに包まれて守られて生きている」

本当にその通りだなと感じます。

 

 それに、今は分かります。

一見するとしがらみに思えることの裏や水面下で、心を砕いてくれた人が想像するよりはるかにたくさんいることも。

本音でいくか建前にするか、都度都度それを見極めることの難しさも。

百戦錬磨の先にも、絶対的な揺るぎない自信なんてないことも。

前に立って受け止めるより、後ろから黙って見守るもどかしさの方が、心を擦り減らしていくことも。

 

 分かるようになったから、いくつものシガラミによって分からせてもらえたから、私自身も誰かにとってシガラミの一つくらいにはなれてたらいいな。

冒頭で載せたのは歌詞の一部ですが、全体を通して読むとさらに心に沁みます。

曲もとても良くて。ぜひ聴いてみてください。

 

余談ですが、”Answer”の作詞はWaT 。

お二人は私と同世代です。

この曲が入ったアルバムが発売されたのは2006年。

18年前…当時20〜21歳にしてこの歌詞を書けたお二人の、視野の広さや懐の深さ、素晴らしいと感嘆します。

今にして思えば、同世代の2人の作った曲だからこそ、

ずっと励まされてきたのかもしれません。

それこそ、歌詞の中にありますが「背中合わせで」支えてくれてたように思います。

これからもずっと、そうであってほしいです。

 

 余談ついでにもう一つ。

”Answer ”はWaTのアルバムに入っているのですが。

小池徹平さん個人名義の”pieces"というアルバムも、私にとって大切なアルバムです。

学生時代に短期留学をした際、唯一持っていった日本語のCDがこのアルバムでした。

できるだけ日本語に触れないようにと決意していたけど、

結果的に、留学中に数回聴いた曲たちに、この上なく支えられました。

中でも「そんなあなたに」が気に入っていました。

久しぶりに聴いても当時の情景が浮かんで、自ずと目線を上げさせてくれます。

 

 pieces、欠片。

とるにたらないもの、小さくてささやかなもの。

本当に必要な時に力を貸してくれるのは、支えてくれるのは、

そういうものたちなのかもしれませんね。