今週のお題「ラジオ」
最近というよりは社会人になってから、ほとんどラジオを聴かなくなりました。
ですが、中高生時代はラジオに助けられたなと、それが懐かしい思い出です。
きっかけは、ある友人でした。
小学校卒業と同時に、私もその友人も、それぞれ他府県へ引っ越しました。
その後繋がる術は文通。これもまた時代を感じさせますね…
ある時彼女が手紙に書いてくれたんです。
「面白いラジオ番組があるから聞いてみて。私も毎日聞いてるよ」と。
日替わりで男女2人がパーソナリティを務める、音楽をランキングで紹介しながらお便り読んだりゲームコーナーがあったり。
最初は離れた場所にいる友人も聴いてる、その事実が嬉しかったのですが、
徐々にハマって、聴かずには1日が終わらないようになりました。
中学高校時代は、ラジオを聴きながら勉強するのが日課でした。
そこで知った音楽もたくさんありますし、どこの誰とも分からない方のお便りに共感したり、パーソナリティの方々の言葉に救われたり。
ラジオネームつけてメールを送って、読んでもらったこともあります。
振り返れば、何を書いていたのかすら思い出せない、そんな些細な悩みでしたが…
ちゃんと向き合って答えてもらえた、それが嬉しかったし励みになりました。
そんなに夢中になっていたのに、大学生になるとアルバイトで帰りが遅くなったり、
短期留学で日本を離れたり、次第にそのラジオ番組から離れていきました。
しかしある時、どこからの情報だったのか覚えていませんが、その番組が終わると知りました。大学卒業を控えた頃だったと記憶しています。
久しぶりに聴いたパーソナリティの方々の声に、何故だか涙がこぼれた事だけは鮮明に覚えています。
「番組が終わると知って、久しぶりに番組を聴きました。私も大学を卒業し社会人になります。前を向いてしっかり頑張らねばと背中を押してもらいました。長い間ありがとうございました!」
そんな内容のメールを送ったら、番組で取り上げてくださって、心が震えました。
つい昨日のことのように思い出せます。思い出は美化されてしまう部分もあるでしょうが。
あの時、パーソナリティをなさっていた方々の年齢を、おそらく私はとっくに越えてしまいました。
リスナーの大半が中高生で、番組に寄せられるメールやお便りの内容も多岐にわたっていたと思います。それらを無下にせず、優しく丁寧に、時にはジョークも交えて、まっすぐ向き合って応えていたパーソナリティの皆さんの凄さ、今ならよく理解できます。
現に私も20年近く昔のことを、記憶の片隅とはいえまだ大切に持っていて、
今このブログを書きながら、引っ張り出して来られるんですから。
今改めて思うのは。
番組を聴いていた当時に思い描いた姿とは異なるけれど、それなりに大人になった立場として、微力ながら恩送りが出来ていたらいいな、ということです。
当時のパーソナリティの皆さんが、その後ご活躍なさっている姿も時折拝見していましたが、当時のリスナーもそれぞれの場所で社会に貢献し活躍している。
そんな事実に改めて気づくと、何とも心丈夫です。